あらゆる物事をM視点で語るブログ

朝、アパートのゴミ置き場にゴミを持っていくと必ずエロ本が捨ててありまして。
で、その日の夕方にはなくなっているんですよね。
最初は、ゴミの回収業者さんが持って行っているのだろうと大して気にも留めていなかったのですが、よく考えるとおかしいんですよね。ゴミの回収業者は、日によって決まっている種類のゴミ以外は持っていかないものですから。毎日なくなるのはおかしいわけです。
つまり、回収業者以外の誰かがエロ本をゴミ置き場から持ち去っていることになります。
…まあ、その辺のエロに飢えたガキの仕業でしょうけど。その手の奴は、エロに関するものだったら何でも持っていきますから。
とはいえ、男だったら誰にでも心当たりがある事です、黙認するのが優しさというものでしょう。
きっと、捨てる側も持ち去られるのをわかっての行為だと思うんですよね。このまま、捨てるくらいなら必要としている者達の手に渡したい、そんな気持ちがあったのではないでしょうか。これぞ施しの精神です。流石「MOTTAINAI」の概念を生み出した国ですね。
ゴミ置き場に置くというやり方もまたいいじゃないですか。きっとエロ本を捨てた方は、時代がグローバルからローカルへと移り変わろうとしている事を感じているのでしょう。だからこそ、常に身近にあるゴミ置き場を選んだ、そんな気がしてなりません。

そして、善意は伝染するものです。いつかのタイガーマスク運動のように。
ある日、私はこっそりエロ本をゴミ置き場に置きました。
たった、それだけの行為なのに心が善きものに満たされていくようでした。
私の置いた本が、無垢な白い手で開かれるのかと思うと涙さえ浮かんできます。

ところがです。1日経っても私が置いたエロ本は持ち去られません。2日経っても3日経っても。遂には、私のエロ本はゴミとして回収業者に持ち去られていってしまいました。
届かない想い。踏みにじられた善意。この時ほど孤独を感じた日はありません。この時ほど世界に拒絶されたと感じた日はありません。
自問の日々です。
どうして。
どうして。
どうして。
何がいけない。
何がいけない。
何がいけない。

…やっぱり『ミストレスデラックス』はマニアック過ぎたかなあ。
若者にはコギャル女王様のグラビアがある『ミストレスラブDX』の方が良かったかなあ。


フィクションです。ゴミは決まった日に捨てましょう。でも実際、私が捨てるエロ本は拾われることなんてないのでしょうね。想いは届かず、善意は踏みにじられ、世界に拒絶されるのでしょう。悲しいのう。