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あらゆる物事をM視点で語るブログ

日々妄想

末代

コピペのコピペ。

807 名前:名無しさん@そうだドライブへ行こう[] 投稿日:2015/03/06(金) 19:59:01.44 ID:HTO/GBFS0
昔、六本木にあった西の木という有名なゲイバーで、
男同士がキャットファイトが始め、
「あンたなンか、末代まで呪ってやらるッー!」
「あンたもあたしもゲイなンだから、末代なのよぉーッ!」
という地獄を見たことがある。


笑った。
…いや、笑えない。

7年以上憧れ追い求めてきたけどもう潮時みたいだ。気が付けば友人達は結婚し子供までいる。一方で自分には何もない。

今からでもそれらを目指せばいいのだろうけど、残念ながら興味がない。かといって潮時だとわかってしまったものを追い求められるほど強くはない。

自分は末代だと言い切れる覚悟がほしい。


私の父親の兄にあたる人が、今でいう引きこもりだった。しかも40年以上という筋金入りの。
父の父、つまり祖父は非常に優秀な人だったそうだ。地元の町会議員を数十年務めあげ地域発展に貢献したという。
山に囲まれたド田舎なのに上下水道が完備されているのは祖父のおかげ。
やたら立派な道路が町の縦横を走っているのも祖父のおかげ。
我が町の田中角栄、なのだそうだ。

その優秀な血筋を受け継いだのが、父親の弟にあたる叔父だ。叔父は某有名大学を卒業し、某1部上場企業で重役をやっている。また、その息子も国家1種公務員試験に合格し、この春からキャリア官僚だそうだ。祖父にとっては自慢の息子達であっただろう。

一方で我が父親はどうだったかというと、残念ながら早いうちに祖父に見切りを付けられてしまったようだ。父もまた祖父に反発して、早いうちに地元を出てしまった。孫である私達が生まれてからは関係は修復したものの、最後まで祖父にとって父親はどうでもいい存在だったのだと思う。

さて父親の兄、伯父は徹頭徹尾いないものとされていた。家族誰一人として語ることもなかったし、伯父自身も家族の前に現れることもなかった。私達孫にとって伯父は母屋の影にひっそりと建つ離れにいるよくわからない人だった。

離れに近づいてはいけないと父や祖父にきつく言われていたのだけれど、私達はよくその離れに探検しにいった。
伯父は私達を快く迎えてくれていたように思う。離れは自分の家や母屋のように綺麗に整頓されておらず、どこか雑然としていたのだけれどそれが何だか居心地が良かった。

ある時、伯父が私の似顔絵を描いてくれた。何本も何本も線を引いていくにつれて自分の顔になっていくのが魔法のようで、私はその似顔絵が欲しくて仕方のなかったからねだったのだけれど、伯父はなかなか渡してくれなかった。
どれくらいの時間、駄々を捏ねていたのだろうか、伯父は仕方ないなあといった風にこう言った記憶がある。
「じゃあそれと交換っこしようか」
指をさした先には私の靴があった。
「○○ちゃんの靴と交換っこ」
その口振りにいつもと違うなにかを感じたのだろうか、急に怖くなったのを覚えている。
私は似顔絵をひったくるように奪い、裸足で母屋に逃げ帰った。
それ以来、離れに探検しにいくことはなかったように思う。

祖父の葬式で、伯父に再会した。
喪主は父が勤めた。長男である、伯父はここでもいないものとされた。
正しい判断だったと思う。伯父は子供のように泣きじゃくっているだけだったからだ。

祖父と伯父はどういった関係だったのだろうか。伯父が引きこもった理由もよくわからない。ただ、警察沙汰の何かがあって祖父はそれを揉み消したという噂がまことしやかに語られているだけだ。
そして、祖父は伯父の引きこもりを死ぬまで許し続けた。それは父親相手のように見切りをつけることもなく、守り続けたようにも見える。もしかしたら、伯父もまた祖父の何某かの血を受け継いでいたのかもしれない。どうしても見捨てる事の出来ない何某かの血筋。

数か月後、伯父は祖父を追うように死んでしまった。
葬式は密かに行われ、伯父は今度こそ完全にいないものとされた。

遺品整理、というより、探検しに離れにいった。
時が止まっているかのように、相変わらず雑然とした部屋。
古雑誌、ゲーム機。スケッチブック。その中から、あの時の私の靴が出てきた。
その靴は伯父にとってどんな価値があったのだろうか。

末代という言葉を見ると、伯父の事を思い出す。
でも、そうですね。祖父の優秀な血筋は叔父が受け継いだ。一方で祖父の公にできない何かを伯父は受け継いだのかもしれません。そしてそれは…。

靴。靴はいいですよね。子供の靴には興味ないけど、美しい女性の靴は大好物です。コレクションしたい。


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